ツイッターなどで台本の作者などが嘆いている「声劇台本の利用規約を守らない人」問題。 これについて、簡単に考えをまとめました。
1.バレなければいいじゃん
たとえば横断歩道で赤信号だけど車などの往来がないから渡ってしまう──なんてことはありませんか? これは道路交通法違反(7条・罰則につき119条1項1号の2)になってしまいますが、警察などが見張っていないけれども法律違反だからと咎める人がどれくらいいるのでしょうか。
声劇の台本も、バレなければ問題ないし、仮にバレても「版権台本でもないだろ?」ということで開き直ればいいと考える人が一定数存在しているからだと思います。
1.年齢層と連鎖
声劇で遊んでみようと思う人たちの中には高校生以下の学生も多数います。台本をネットで検索をすれば転がっているため、そういった未成年の学生はあまり深く考えずに使ってしまっているケースも多々あることでしょう。
さらに、新たに声劇をやってみようと思っている人たちがこういった場面などを目にしていると「あ、別にいいんだ」と認識してしまうという連鎖も否定できません。
1.そもそも規約を守りたくても守れない
台本作者本人から作った規約についての相談があったと仮定して、利用規約を少しだけまじめに読んでみました。
フォロワー数が4桁を超えており台本そのものも有名で、規約についても「見本にしました」という報告を受けるくらいに名の通っていると思われる作者が作成した利用規約であっても、規約内の矛盾や用語等の定義の不明確さ(恣意的な解釈ができるもの)など気になる部分が多数見受けられました(項目単位で考えると、ほぼすべて)。
※本人から相談を受けているわけではないので、具体的な指摘はしません。
特に規約内に矛盾がある場合などは守りたくても守れないということになります。
創作する台本のセリフ内において矛盾やわかりにくい表現などがあっても、それは作者の個性ですが、利用規約そのものに矛盾があったり定義が不明確な用語が使われると、作者や読んだ人がそれぞれ恣意的な解釈をしてしまい、利用している人が守っていると思っていても作者にとっては守られていないというズレが発生してしまいます。
利用規約を守ってほしいと考えるのであれば矛盾なくわかりやいものを作成するとともに、著作権法についてもしっかり学んでおく必要があると思います。
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